《カミハマ演劇研究所》×《NAGOYAダイアモンズ》
コラボ企画 ②
《カミハマ演劇研究所》×《NAGOYAダイアモンズ》、コラボ企画
津あけぼの座(三重県津市)を拠点として2018年春に発足、「演劇公演をつくることのできる人材の育成」という、NAGOYAダイアモンズと志を同じくする《カミハマ演劇研究所》。その第1期生による集大成/試演会2が、2019年3月16日(土)・17日(日)に開催されます。上演作品は、宮沢章夫さんの『14歳の国』。翌週行われるNAGOYAダイアモンズ公演『ヒネミ』も、同じ宮沢章夫さんの作品です。これを機に、カミハマ演劇研究所とNAGOYAダイアモンズのコラボ企画を実施。「津」と「名古屋」、次代を担う演劇人育成事業による都市間交流コラボ企画です。
カミハマ演劇研究所試演2『14歳の国』稽古場レポート
「カミハマ演劇研究所」と「NAGOYAダイヤモンズ」のコラボ企画第2弾としてNAGOYAダイヤモンズのメンバーがカミハマ演劇研究所の稽古場にお邪魔させていただきました!「カミハマ演劇研究所」が稽古中の作品は宮沢章夫氏作の「14歳の国」。今回は3月16月(土)、3月17日(日)に四天王寺スクエアで上演される本作品の稽古場レポートをお届けします。
今回の稽古場レポート会場はこちら!
「四天王会館!!」
四天王会館は四天王寺の敷地内にありました。どうやら過去は幼稚園だったようでかわいらしい絵も飾ってあり当時の名残も感じられました。3階建ての当建物は1階、2階が古書や雑貨店などがあり、地元のクリエイターの活動の場となっているようです。カミハマ演劇研究所が現在稽古を行っており、また公演本番も使用する「四天王寺スクエア」は建物の3階にありました。
中に入るとそこはまさに演劇のワンダーランド!(語彙力なくて申し訳ありません...)部屋を覆う暗幕、天井に散りばめられた手の届きそうな灯体、むき出しのコンクリートに趣のあるダルマストーブ...羨ましい。このような場所を整備し、今も維持している三重演劇界の方々の努力と情熱を感じました。このような素晴らしい空間でどのような作品が出来上がるのか非常に楽しみです!
カミハマ演劇研究所の稽古がスタートしました。演出の鳴海さんが気になることがあれば都度稽古を止めて役者に声をかけていきます。そして役者はその言葉をしっかりと受け止めて演技に活かしていきます。当日は欠席している役者がいるということでその役者のセリフは外から飛ばしていたのですが、しっかりといない役者にも意識を向けていて人数の少なさをあまり感じさせない充実した稽古をされていると感じました。また、空いている役者が稽古を写真や動画で撮っていたのが印象的でした!演技は自分では見えないのでこのように客観的に見ることができる手段は大切ですね!
NAGOYAダイヤモンズ(手前の3人)のメンバーも真剣に稽古を見つめています。そしてその奥に座っている髭が素敵な男性が「14歳の国」で演出をしている鳴海康平さんです。鳴海さんがこんな言葉おっしゃっていました。
「演出はしていない。技術指導をしている。」
これはもちろん文字通り演出をしていないわけではありません!演劇は演出である程度「見せる」ことはできるけど、本当にお客さんの心を動かすのは「魅せる」演技だと思います。「魅せる」ためには演出通りただ演技するのではなく、自ら作品、役に真摯に向き合い、そこで生まれた感情やメッセージをお客さんと共演者に「伝える」必要があります。その「伝え方」を身に着けることが大切だという意味であると私は感じました。
全員でパシャリ!お忙しい中丁寧なご対応ありがとうございました!三重と愛知、お互いに地方演劇を盛り上げていきましよう!
最後は今回お邪魔したNAGOYAダイヤモンズメンバーの感想です。各々たくさんの刺激や発見がありました。この経験を活かして今後の稽古に励んで参ります!
以下、感想
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「『14歳の国』の稽古を見学させて頂きました。アットホームな稽古場で、皆さん、私たちを温かく迎えてくださりました。演出の鳴海さんから役者たちへの言葉は、身体や視線をどうコントロールしていくかに重点が置かれていたように思います。私自身、演じる時の自分の身体への意識がまだ薄いように感じるので、とても興味深かったです。公演が『ヒネミ』の前週に行われるため、観に行けないのが残念です。よい時間を過ごさせて頂きました。」(すま)
「稽古中、「細かく止めては最初に戻る」を繰り返しされていたことが印象に残りました。シーン頭に戻るたびにすぐ新しいことを試しておられ、ダメ出しへの理解力や体に浸透させる早さ・芝居を変化させる引き出しの多さ等、とても勉強になりました。本番を観に行くことが出来ないのが心残りですが(こちらも本番直前なので…)、頂いた刺激を全て「ヒネミ」に繋げることが1番のお返しになると思います。学んだことを活かし、「ヒネミ」を更に良い作品に出来るよう努力していきます。今回は見学させて頂き、ありがとうございました。」(はるちゃん)
「「動きがテーブルテニスになっている」演出の鳴海康平氏から次々に具体的な指示が飛ぶ。稽古場は爽やかな緊張感に包まれた。津駅からほど近い、四天王寺スクエア。そこに突如として、教室が現れた。教室で躍動するのは、生徒かそれとも・・・。一部の稽古でも、登場人物それぞれのパワーバランス、教室の空気感は刺さるように伝わってきました。私は、演劇に対する一つの解をみたように思います。四天王寺スクエアでは、きっと今日も小さな炎がたくさん燃えていることでしょう。」(しゅんすけ)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上、稽古場レポートでした!(筆:しんちゃん)
■カミハマ演劇研究所×NAGOYAダイアモンズ コラボ企画■
■コラボ企画 ①
料金割引プラン
カミハマ演劇研究所『14歳の国』とNAGOYAダイアモンズ『ヒネミ』、両作品ご観覧の方は300円キャッシュバック!『14歳の国』のチケット半券を『ヒネミ』公演ご来場受付時にご提示ください。その場で300円キャッシュバックさせていただきます。日本演劇界のトップランナーの一人・宮沢章夫さんの代表的な二作品を、どうぞお観逃しなく!